Sunday, November 1, 2020
仕様変更及び価格について
いつもSANTARIをご利用いただきありがとうございます。
誠に勝手ではございますが一部の靴を仕様変更させていただきます。
それに伴い価格も変更となります。
仕様の変更点は以下になります。
・中底の部材変更による製法変更
・木シャンク標準仕様及びパーソナル化
・シューバック付属
・半丸コバ標準仕様
・ヒールトップリフトの化粧釘を廃止
中底の部材変更による製法変更について
中底をビスポークシューメーカーで使用されている
上質な素材のクロスタショルダーへ変更いたします。
革の厚みや柔らかさ、また繊維のきめ細かさが素晴らしく
ポテンシャルの高い素材を使うことで、より丈夫になります。
素材変更に伴い加工方法を変更するため、緻密で加工難易度も上がりますが
これにより、今まで以上の耐水性や見た目のクオリティが上昇いたします。
木シャンク標準仕様及びパーソナル化について
国内の厳選された樺材を使用したシャンクは
京都の自然豊かな地域で作られています。
この木のシャンクを標準仕様にいたします。
また、シャンクの位置をそれぞれのお客様に合わせた位置にて
取り付けするパーソナル化サービスを開始いたします。
木型を一足一足作るビスポーク靴では当たり前のように行っている
足形状に合わせた中底、シャンクの位置設定を
私たちでも提供できないかと考えて辿り着いた答えは、
シャンクの位置変更による荷重部への補強をすることでした。
私たちのようなハウスラストを使ったマシンステッチでの靴作りの場合
中底の設定値には限界があり、お客様の足に完全に合ったものを作ることは難しいことです。
そこでシャンクによるアプローチをすることにいたしました。
シャンクの役割は靴が荷重によって歪まないようにサポートし、
歩行時に生じる靴の返りを復元し歩き易くする働きがあります。
SANTARIではフットプリントと歩様確認を行うことで、
荷重や重心移動によって歩行時の靴がねじれることも考慮しつつ、
シャンクの位置を変更することが可能となりました。
また、底面の造形もパーソナルでグラマラスにすることができます。
シューバック付属について
イタリア製のスーツ生地として使用されている
丈夫で上質な厚手の生地を使用しています。
旅行や修理依頼の際に気軽にご利用いただけるよう
シックなカラーでブランドタグも控えめにいたしました。
また、長くご利用いただけるよう構造にもこだわり
テンションがかかるシューバック底面には縫い目が入らないように設計し
ほつれ難くするため縫い合わせ部分をロックミシンにて縫製しております。
外側ウエスト部半丸コバ標準仕様について
人気が高いオプションの一つ半丸コバを標準採用いたします。
外側ウエスト部を半丸コバにすることで
ソールとウェルトを縫いあわせているアウトステッチを隠すことができます。
一見するとウェスト部をハンドステッチにし細く絞るようにつくる、
ベベルドウェストのような靴を作ることが可能となります。
木シャンクと合わせて標準仕様にすることで、より一層美しい造形となります。
ヒールトップリフトの化粧釘を廃止
雨の日や建物内の床にて足が滑る原因のひとつである
ヒールの装飾、固定に使用される化粧釘を廃止いたします。
トップリフトの固定にはトップリフトを貼り付ける前に
固定用の鋭角加工した釘を打ち、
その上からトップリフトを貼ることでしっかりと固定いたします。
化粧釘を廃止することですっきりとシンプルで上品な見た目の仕上がりとなります。
この度の仕様変更の内容は
いずれもこだわりの詰まった仕様でございます。
私たちSANTARIはそれぞれのお客様が自分らしいと思える靴
履きやすいと思えると靴を提供するために、
手作りにこだわり、これからも一足一足を丁寧に仕上げてまいります。
仕様及び価格を変更いたしますが
価格を変更した以上にお客様に提供できる靴やサービスの価値は高まると考えております。
価格の変更点は以下になります。(税抜き表示)
・01、02、03 LAST ハンドステッチなしデザイン
¥96,000 → ¥136,000
・01、02、03 LAST ハンドステッチありデザイン
¥115,000 → ¥155,000
変更日
2021年1月2日より
といたします。
年内にご注文をご検討のお客様で
新仕様にされたい場合にも上記の金額にて対応可能でございます。
また現在ご注文中のお客様、ならびに年内にご注文のお客様で
続けてオーダーをご検討のお客様へのご案内となりますが
靴の納品より3ヶ月以内は
現在の価格、仕様での対応も可能です。
例:オーダー日が12月5日で納期が4ヶ月だった場合。
納品日は4月5日となり、そこから3ヶ月後の7月5日までは
現在の価格、仕様にてオーダーが可能となります。
納品後ゆっくりと履いていただき、ご検討ください。
私たちは2足目を1足目よりも
良い靴にしたいと考えています。
そのためには履き慣らすことで生じる事象を
確認することも大切な要素です。
もちろんオーダーをいただけるのは
とても嬉しいことですが
お客様にとって満足度の高い靴を作ることの方が
より重要と考えております。
誠に勝手ではございますが、ご了承のほど宜しくお願い申し上げます。
2020年11月4日 舘 篤史